第17章 BLEACH《黒崎一護》
『一護さんだったんですか!
お姉ちゃんから良く話聞いてます』
はグシャグシャになった髪を直しながら
恥ずかしそうに笑う。
「カバンもあるし戻ってくると思うから
教室で待っといたら?」
そう言えば、は上下に首を振り
一護の前の席へと腰を落とした。
くるりとこちらに身体をむけ
クスクスと笑い始める
「なんだよ」
そう聞くとは、
驚く程色っぽい笑みを浮かべた
赤く色づくの姿に、
ゴクリと唾を飲み込む
『黒崎さんって本当に綺麗ですね』
彼女は目を細め
うっとりとした顔で甘く呟く
彼女の言葉に、苦しいほど胸が高鳴り
自分を見上げる大きな瞳には夕焼けが写り込み
赤く燃える様に見える。
赤く染まる白い肌も
柔らかそうな唇も何もかも劣情を抱かせる
の姿に無意識に自分の手が伸びる
触りたい。
突然開かれた教室の扉によって
伸ばした手は彼女に触れる事はなかった。
『お姉ちゃん!』
彼女が声をかける方を見れば
たつきと啓吾、珍しく水玉の姿も目に入る
「え?!有沢の妹なの?!
めっちゃ可愛いじゃん」
いつもの調子の啓吾に、小さくため息をつくと
は、初めましてと
律儀に挨拶をしている。
「ごめん、ちょっと呼び出されちゃって」
『んーん!大丈夫だよ
黒崎さんが話し相手になってくれてたから』
「一護が?」
驚いた様にこちらへと向けてくる
視線から逃れる様に、鞄を持ち
廊下へと向かう。
『黒崎さん!』
名前を呼ばれへと振り向くと
顔の横で小さく手を振り
『また、話し相手になってくださいね』
控えめに笑うに背を向け
ヒラヒラと手を振る。
赤く染まる顔を夕焼けで隠す様に学校を出た。
to be continued......?