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sing sing sing!!!《短編集》

第15章 食戟のソーマ《一色慧》




柔らかな唇を舌でそっと舐めあげれば
答える様に、唇が少し開き
一色の舌を受け入れる


歯列をなぞると
の一色を掴んでいる手に
ぎゅっと力がはいり
吐息が漏れる


逃げ惑う舌を絡め取る様に
吸い付きの甘い口内を堪能する


力が抜ける様に後ろの机にもたれかかる
の身体を支え
ゆっくりと唇を離すと
何方かのものかわからない唾液で
ツヤツヤと色めくの
唇に、もう一度リップ音を立てて軽いキスをする


肩で息をするの頭に優しく手をおき
「ごめんね、久しぶりだったから」




そう言うと、は赤い顔を更に赤らめ
『チョコの話じゃなかったんですか』
と、頬を膨らます





「どっちもだよ」
そう言って艶っぽい笑顔を浮かべると
が用意したデザートのお盆を持ち
キッチンから何事もなかったかの様に出て行く
一色の後ろ姿をみては
赤い顔を青に染める



『一色先輩!せめてパンツ履いてください!』



何で?という顔で振り返る
一色の盛り上がった下半身が
露骨にわかるエプロン姿には
青くした顔をまた赤く染め
両手を顔に当てると
『こんな露出狂の彼氏なんてほんとやだ』




目を隠しているせいで
ドアや壁にぶつかりながら
丸井の部屋へと一目散に駆ける



丸井の部屋に、真っ赤な顔で
大きなコブを作ったが駆け込み
それを追いかけるかの様にデザートを持ち
高笑いしながら裸エプロンで突撃してくるのは
このすぐ後の話。
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