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sing sing sing!!!《短編集》

第15章 食戟のソーマ《一色慧》




はキッチンへつくと
あらかじめ冷蔵庫に用意していた
チョコレート取り出し

盛り付けようのデザート皿を取り出す
お盆の上に人数分の皿とデザートフォークを
並べていると、ガラリと扉が開く音が聞こえ
は、そちらの方へと視線を向ける



『あ、一色先輩どこいってたんですか?』



「ちょっとね」


そう言いながら、の隣へと足を進める


『みんな探してましたよ?』


先輩がいないと盛り上がりが少ないって。そういいながら
クスクスと笑うの背中へと
身体を寄せると
彼女が用意しているチョコレートへと
手を伸ばす。



は伸びてきた手をピシリと叩くと

『つまみ食いはダメですよ!
先輩の分もありますから』


そういいながら、黙々と盛り付けを進める


一流のショコラティエを目指す
そう豪語するの作るチョコレートは
宝石の様に鮮やかで
麻薬の様な甘い香りがする


の柔らかい髪へと顔を近づけ
息を吸う


「甘い匂いだね」




『一色先輩そんなにお腹空いてたんですか?』



「久しぶりだから」

そういいながら、愛しいの
首筋へと顔を埋めれば
少しくすぐったそうに笑うと
は一色先輩の口へとチョコレートを運ぶ



コロリと口の中へと入ってきたチョコレートは
少しほろ苦く舌の上でコロコロと
転がる
少し歯を立てればカリッと言う
小気味良い音と共に、中からトロリと
蜜の様なチョコレートが流れ出てくる
鼻から抜ける芳醇なカカオの香りを
楽しんでいると
が色っぽい笑顔を見せ
『皆んなには内緒にしてくださいね』
特別ですよと、人差し指を唇に添える



その手を握り締めると
反対の手での頭を押さえ
自分の方へと引き寄せる


びっくりした様なの唇へと
自分の唇を押し付ければ
の身体がピクリと強張る


少し離し、もう一度ゆっくりと唇を重ねれば
今度はからも唇を突き出してくる
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