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俺だけの、俺だけの愛しいお姫様。

第1章 #プロローグ 私にとっての、日常。


綺麗なシャンデリア、天蓋付きベッド、可愛いくてふかふかのソファに沢山の縫いぐるみ、床には毛足の長いカーペットが敷かれ、クローゼットを開ければレースとリボンたっぷりの可愛いドレスやスカート達が居る。

「フェリ、まだかなぁ…」

本を閉じて、広い部屋の壁の半分以上を埋め尽くしている本棚に仕舞う。
窓も無ければ時計もないこの部屋では、フェリが夜ご飯を作る、と言ってキッチンへ向かってからどれほど経ったのか、知る術が無かった。

一度ため息を吐いて、次はどの本を読もうか、
暫し迷ってから、上の方にある本を取るのに梯子を登る。

ジャラッ…


足に付けられた、足枷が動く度に音を鳴らす

カチャッ…カチャカチャッ…ガチャンッ、ギィィィィッ

幾重にも鍵がかけられた、重い扉が開く音を聞いて、
梯子を急いで降りる。

「すず、お待たせ!長い間一人にしてごめんね?夜ご飯出来たよ!まってて、今それ外すから」

そう言って、彼氏のフェリシアーノが近寄ると、足枷に付けられた幾つもの南京錠を外していく。

遠い昔、土砂降りのトスカーナの街の中で、血塗れで倒れていた私を、拾って育て、彼氏として愛してくれたフェリシアーノ。この国......イタリアの化身。

「ありがとう、今日の夜ご飯はなに?」
「今日はね〜、すずの大好きなカルボナーラだよ〜!」
「本当に?流石私のPrincipe!!」

そう言って、愛しい愛しい彼に抱きつく。

「俺も、ずっと、永遠に愛してるよ、俺の可愛いPrincpessa!」

そう言って抱き返してくれる。
嗚呼、彼の心音が聞こえる…体温を感じられる…
ただそれだけで、それだけで私は生きていられた。
彼が、彼だけが、私の全てだから。


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Principe……プリンチペ、王子様

Princpessa……プリンチペッサ、お姫様


※イタリア語はネット知識ですので、間違っていれば指摘してくださるとありがたいです!!
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