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白い雪【名探偵コナン】

第15章 映画編・迷宮の十字路 〜前編〜


──瀬里奈side

私は新幹線で京都まで来ていた。

「うわー、11年も経つと変わるなぁ……」

私は京都駅に降り立つなりそう言った。
懐かしいというよりも、知らないものが増えすぎてて故郷に帰って来たという感じがない。まるで浦島太郎だ。

「あれ?あれって……」

私はふと京都駅から出て来た4人組を見やった。茶髪の女性が両手を高く上げて声を上げている。

「やっぱり京都は、私達日本人の故郷よね〜!!」

……マジで?
私はそっと4人に近寄った。

「あ、あのぅ……もしかして小五郎さん達?」

窺うように聞いてみると、4人はこちらを一斉に見て来た。思わず体をぎょっと後ろに仰け反らせる。

「えっ?あっ!お姉様!!」
「お、お姉さん!?」
「瀬里奈姉ちゃん?何でここにいるの?」
「ん?瀬里奈ちゃん!?何でわざわざ京都まで?」

みんなそれぞれの反応だ。
私はニッコリ笑って答えた。

「ええ、ちょっと用事があって……。小五郎さん達は仕事ですか?」
「ああ、山能寺って寺の住職に依頼を受けてな。……そうだ、瀬里奈ちゃんも来るか?」
「え?で、でも仕事でしょう?邪魔になっちゃうんじゃ……」

私が遠慮しようとするが、小五郎さんは笑って言った。

「瀬里奈ちゃん頭もいいんだし、この名探偵毛利小五郎の助手として相応しいだろ?なあ」
「助手って……」

私は小さく苦笑した。

「……じゃあ、お言葉に甘えて?」

私がそう言うと、4人は嬉しそうに笑ってくれた。それを見た私の頬も自然と緩んだ。

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