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白い雪【名探偵コナン】

第12章 黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー


《気づかなかった?毛利探偵が関わった事件の調書を盗んだのには、もう1つ意味があったのよ……全て盗んだのは、必要としている事件の調書を特定させないためだけど……警視庁にそれをまとめて送り返したのは……私が日本に留まっている目的が毛利探偵と関係があると匂わせて、あの探偵事務所を張り込ませてあぶり出すため……貴方達FBIの仲間をね……》

ベルモットは余裕しゃくしゃくな声で言った。

《おかげで、その人数や宿泊場所、連絡の方法も手に取るように分かったわ……この場所で私を罠に掛けるってこともね……》
《……じゃあ、私達が貴方の部屋に忍び込んだことを……》
《ええ……知らないフリをしていたのよ……あの写真を見せたら、貴方達がこの女を見つけてくれるかもしれないと思ってね……》

だが、ベルモットには不思議なことが2つあった。
1つは、20年前に殺し損ねた少女がジョディさんだということ、もう1つは、なぜジョディさんが新出の事件の裏を知っていたのかということだ。

《どうやって聞き出したの?他言無用のそんな話……》
《き、聞き出したんじゃないわ……頼まれたのよ……。そ、そう問い詰めて貴方の正体を暴けば、わ、私のことを信用するって……こ、この子にね……》

ジョディさんの言うこの子というのは、彼女の車に乗っている哀ちゃんのことだろう。ベルモットが《へぇー、そう……この子がねぇ……》と感心したように言った。

《さあ、20年振りの再会もここまで……お別れの時間よ……ホラ、笑ってよ……。天国のパパに会えるんだから……》

恐らく、ベルモットはジョディさんに銃を向けている。殺すつもりか、彼女を……。

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