第20章 コウノトリが運んでくるものは?
俺たちはサッカーの予定を変更して くのえとともに喫茶ポアロへ向かった。
「....どういうことですか!」
「だから僕はなにも...」
案の定、安室さんが梓さんに詰め寄られているところだった。
「....じゃぁ、あの子はいったい?!炎上どころの騒ぎじゃないですよ?!法律的にも大問題ですし?!」
「.......梓さん。」
興奮気味の梓さんに声をかける。
「こんにちは。」
くのえも中に入ってくる。
「 コナンくん、くのえさん、いらっしゃいま…。」
くのえの腕の中をみて安室さんが硬直する。
「わぁ、タレ目が安室さんに似て可愛い......ってそうじゃなくて!」
「え、 くのえさ、一体誰の....というか、え、産ん....いや、え??」
あの人があんなに取り乱してるの初めてみたぜー。
パニックなってんな。
「透さん。認知してくれますよね?」
くのえが満面の笑みを安室さんに向ける。
「 くのえ姉ちゃん。いい加減にしないと梓さん昇天しちゃいそうだよ。それに、安室さん。最後に くのえ姉ちゃんと会った時、お腹大きかった?違うよね?」
「...へ?じゃあ、安室さんの子じゃないんですか?」
「......梓さんごめんなさい。この子、義兄の友人の子なんです。今日1日預かってて、ちょっとしたドッキリってことろですかね?安室さんもごめんなさい。」
「..........いやー、本当にびっくりしました。 くのえさんは聖母マリアか何かかと」
ははは。処女懐胎ってか。
「よかったー。でも、たしかによく考えればそうですよね! くのえさんと安室さんじゃ歳が離れ過ぎてますもんね。2人の間に何かとかあははは。」
また、安室さんの、表情が固まる。
梓さんは2人が恋人同士だって知らないのか。
その様子をみて くのえが、口を開く。
「たしかに、私と安室さんじゃ、歳が10以上離れてますもんね。」