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境界線。【安室透夢小説】

第8章 普通の定義を述べよ。



家からは何も物音はしなくなった。
出かけたのか。
... くのえさんのあの電話からすると、電話相手は如月知佳だろう。
脅すような言葉も声色でもなかった。
むしろ、親しさすら感じた。

くのえさんの家の近くまで車を走らせ、付近のパーキングに、車を止める。
車で後を追うのは目立つからな。



くのえさんの後を追う。


くのえさんは駅前のビジネスホテルに入って行った。
僕が くのえさんの家に泊まっていた2日間彼はここに泊まっていたのか。













一向に出てこない。
迎えに行く、準備をしておけと伝えた割に出てくるのが遅い、まさか、このホテルで殺す気じゃないだろうな。
彼女に限って、小さな子供を殺すなんて考えたくないが....


ホテルのドアをくぐり、フロントマンに声をかける。

「あの、少し前に、このくらいの身長で髪の長さはこのくらい、白い帽子を被った女の子来ませんでした?」

「...あの、失礼ですがお客様は?」

「あ、すみません。えっと.... 結城 翠です。その女の子、、 結城 くのえの兄で。迎えに来いと連絡があったんですけど、なかなか出てこないから心配で。」

「 結城様のお兄様でしたか。 結城様なら先ほどお連れ様と裏口から。」

「裏口?」

「はい。知らない人につけられてるからと急ぎで。」

「......そうですか、ありがとうございます!」


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