八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第5章 ページ5、喧嘩
フエゴレオン「まずは伝えること!!
話はそれからだ!」ごおっ!!
ケイト「はい!!」ごおっ!!
フエゴレオン「この成長が嬉しい;」ジーン&プルプル
ケイト「?どうしたの?」きょとん
感動している事に気付かないのは別にいい。
伝えたい事はちゃんと伝わった。
フエゴレオン「それが人の為にも繋がるのだ」
ケイト「うん。
悪いことしたら悪い人になっちゃうもんね。
それで誤解が減れば、傷付けようとするのが減る。
それに多少なりとも繋がるって言いたいんだよね?」
フエゴレオン「ああ、そうだ」
ケイト「兄上って凄いなあ。
そういうの、ちゃんと解って生きてるんだもん。
どうでもいいって諦めてないがしろにしてた自分とは全然違う」
フエゴレオン「いや、それを言うならケイトの方が凄いぞ」
ケイト「え?」
フエゴレオン「お前がいたから、家の雰囲気はここまでよくなった。
まるで、最初から家族として居たようにも感じた。
お前のおかげで、家族のある幸せというものが解った。
お前がいてくれて、ここに来てくれて、本当によかった」
ぽんっ
笑いながら伝え、その頭に手を置いて撫でると
ぽとっ
何かが落ちる音が聞こえた。
それが落ちてきたのは私の手で、温かく、濡れていた。
ケイト「…ありがとう、兄上。
私も…ここに来れて、本当によかったよ^^
だって…
そのおかげで、今…本当に、幸せだもん;;」
くしゃっと顔を歪めながら、無理やり口角を上げて笑いながら
しゃっくりを上げ、ぼろぼろと涙を零すケイトに…
私は言葉ではなく、抱擁を返した。
ケイト「兄上…」
それにケイトは私へ手を伸ばし、抱き締めた。
ケイト「大好き。愛してるよ」ぎゅう
フエゴレオン「…ああ…私もだ」ぎゅう
ケイト「大きくなったら…結婚してねっ?」
フエゴレオン「ああ」頷
ケイト「10年でも20年でも、300年でも待ってるからね?;」ぐすっ
フエゴレオン「そんなに待たせる気は毛頭ない;
もう夜も遅いし、このまま寝るか?」
ケイト「うん^^」
未だに涙を浮かべながら頷くケイトを見ながら、私は微笑んだ。
ケイトのこれからの未来を、幸せでいっぱいにしてやりたい。
それができる男になりたい。
心から、そう想った。