八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第19章 ページ19、異変
11月下旬になった折、姉上は目覚めた…
元の身体に戻るのに2か月はかかるだろうとの予測だった。
だけど…
その予測を反して、12月の下旬には戻った。
ケイト「よし!!これでサンタだ!」
レオポルド「やらなくていいですよ?;」たらり
フエゴレオン「それより少しは休め。過労も入っているからだということを忘れるな」溜息
ケイト「そんなこと言われたって…ねえ?」
レオポルド「何で俺に同意を求めるんですか?;」
だが、外に出ることはダメだということで落ち着いていた。
でも…
ケイト「げほごほごほっ!!」
何故か、咳が止まらなかった。
隣の部屋で寝させてもらっているのだけれども、やけにそれが耳から離れなかった。
兄上が様子を見に行ったらしいけれど、咳喘息らしい。
でも…咳の音には決まって…何やら雫が落ちるような音がしていた。
それが血だと、当時の俺も兄上も知る由もなかった。
12月30日、事件は起こった。
ノゼルさんの誕生日だから、どうしても祝いたいと言って聞かず…
姉上が誕生日プレゼントを作りに駆け回り出した時だった。
犯人によって、姉上は記憶の中でも闇部分を引きずり出されて操られたようで
駆けつけたのは、ことが起こった後だった。
ケイト「人間、敵。人間、敵。」ぶつぶつ
何度もその言葉を繰り返して、攻撃し続けてきた。
それでも…どうしても傷付けまいとしているように見えて、辛そうだった。