八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第9章 ページ9、誕生日
あれから2週間が経ったが、何の支障もないらしい。
時折顔を歪めたようにも見えた…
杞憂に終わればいいんだが…;
ケイト「2898!2899!」
片手逆立ち(左手)で、1秒につき2回やれていることは十二分に凄いとも言えるな;
使用人曰く
「左手でも右手でも同じ数を、毎日25分ずつやっている」らしいが…
普通の魔道士はそんなことはしない;
ケイト「3000!っと」たんっ
左手で地面を突き飛ばして、後ろへ宙返りしながら着地した。
受け身の取り方も綺麗かつ無駄がない、流石だな。
それを見ながら感心していると
ケイトは自分の左手を見ながら、拳を握ったり開いたりし始めた。
ケイト「よし。
手や腕の内側に魔を集中させたり、感覚には問題ない。
強化と同時に回復ってのも慣れてきた」
なるほど。
強化魔法による「怪力」と回復魔法による「疲労回復」の同時併用か。
ケイト「…後はこれだけど…(胸に手を当てる)
ダメだ。
体内に意識すればするほど、じわじわと拡がってく感覚が痛みとして伝わってくる;
悪夢だって、まだ…
もうすぐで、魔法騎士団入団試験日だってのに」
そういえば私のベッドに潜り込んできていたな、すがるように…
そう思った直後、ケイトは何かに気付いたようで叫び出した。