第4章 Don't love you anymore
松本が車に乗り込んで発進させるまで様子を伺いながら買ってあったブラック缶コーヒーを開けて口にする。
櫻『長瀬…か。』
仕事を始める2年程前の事件だっただろうか。
ニュースの中で大々的に報じられていたがその中の身元のしっかりしないまだ未成年の子の死は何も報道される事はなくて。
櫻『おっと…。 早く俺も滝からの電話の前に戻らね~とまた。』
そうひとり呟きながら二人が出て行ったのを見届け、
身体を起こすとまたエンジンをかけて、車を走らせた。
『ああ、櫻井さんお帰りなさい。 お宅にお客さんですよ。 玄関前で待ってるから声かけたら、会社の人だって言ってたけど』
自宅マンションに戻ると管理人さんに声をかけられる。
櫻『それって…… もしかしなくても……』