第3章 【HQ】ダーリンは心配性!
「ほら見て。うちのあかーしの笑顔ちょーかあーいい♡」
不意打ちで撮ったのか若干ボケてはいるが木兎に向かって微笑んでいるであろう写真を見せられ二人はブーイングの声を上げた。
「うちのトビオだってね!可愛いんだから!」
すかさず差し出されたスマホの画面には日向と並んで肉まんにかぶりつく影山の姿がある。
「可愛いさならうちの菅さんだって負けてねーです!」
影山が差し出したスマホには待受に設定された自撮りと思わしき二人がくっついている写真があった。
にっかり笑いピースする菅原とぴったり頬をくっつけ面映そうに僅かに笑む影山。
完璧ならぶらぶバカップルだ。
「いーなーいーなー、あかーしそうゆーのやらせてくんない」
「菅原さんは何かこういうの好きで偶にやります。んで、こうやって画面に映る様にしてくれます」
「あー、何これホントムカつく!」
及川がフリックした先にはカメラに手を伸ばし隠れる影山が写っている。
「トビオ、カメラ向けるとすぐ隠すんだけど!」
何枚かフリックしながら及川がページをめくるが全て顔を隠していたり鹿爪面でカメラから目を背けている。