第3章 Power of Love
私の上に覆い被さったまま、『空神様』は荒い呼吸を繰り返す。
その重さを受け止めて、虚ろな視線を漂わせる私の耳元で『空神様』は呟いた。
「………足りねェな。」
え……もう一度……するの?
私がひくっと喉を鳴らすと、少し身体を離した『空神様』の指が私の鼻を摘まむ。
「馬ー鹿。
今日だけじゃ足りねェって事だ。」
どういう事だろうと目を瞬かせる私を見た『空神様』は愉しそうにくつくつと笑った。
「これから先、ずっと抱かせろよ。
手前ェが婆さんになっても、俺は勃起する自信あるぜ。」
その言葉に恥ずかしさとそれ以上の嬉しさが一気に込み上げ、私の頬がカッと熱を持つ。
そんな私に啄むように口付けてから
「ま、俺の嫁になるんだから当然と言えば当然だなァ。」
と、『空神様』はまたニヤリと口角を上げた。
ずっと滲んでいた私の涙が遂に目尻から零れ落ちた。
もう……我慢出来ないよ。
私はそっと『空神様』の頬に手を添えて
「直さん……大好きです。」
掠れた声で溢れる想いを告げる
「それも……当然だな。」
そして『空神様』から延々と繰り出される口付けを、私は全身で受け止め続けた。