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幸せになりたい!『刀剣乱舞』

第6章 第六章


いいのだろうか…悪いと思い今度はテーブルを拭こうとすれば、五虎退くんがなにもしなくてもいいと言い布巾を奪われてしまう。もしかして私という存在はとても邪魔だったりするのだろうか、ありがたいと思いながらもなにもしないで寛げというのはどうにも気が引けた。

「じゃあ主、俺と骨喰…三人で話しをしようよ?」
「!鯰尾くんと骨喰くん…」

鯰尾くんに手を引かれ、邪魔にならない所で鯰尾くんは腰掛けた。チラリと私を見上げる彼の視線を感じ嫌がる理由もなかった為私も座り込む、隣では骨喰くんが無表情で見つめて来る。この二人を見ると昨日同田貫さんの手入れを(しかしやましい事はなにもしていないが)見られてしまったという訳だ。

「主って変だよね?」
「えっと…変とは?」
「俺と骨喰ってさ、案外古株なんだよね…元主の事とか良く知ってたから軽傷や中傷でも関係なく出陣行かされてたし?だから優しいなー…って?」
「だが…前は親しみやすい人だった」
「そうそう!主がここの本丸に来る…大体半年の間に性格がコロッと変わっちゃってね?詳しい話しが聞きたいなら…あの人に聞けば」
「おい、鯰尾…」

骨喰くんは鯰尾くんを止めに入る。鯰尾くんは苦笑いで「ごめん、聞かなかった事にして?」と謝って来た。聞いてはいけなかったのだろうか、はたまた私の事を気にしてくれたのか…どちらか分からなかったけれど深く聞いて来ないで欲しいという視線を感じた為流しておこうと思う。

+++

「それにしても粟田口って多いね…」
「でしょう?多分主が会っていない刀もまだいると思うよ?」
「へぇ、やっぱりそうなんだ…会って見たいな」

私が笑って言えば、骨喰くんの表情がほんの少し曇った気がした。私は骨喰くんに声を掛ける、ピクリと反応し視線をそらした骨喰くんは呟くようにいった。

「すまない。記憶がほとんど無いんだ…」
「俺も焼けたせいで少し記憶はないけど、まあ、なんとかなりますって!」

骨喰くんの言葉に鯰尾くんは直ぐにフォローを入れて場を明るくさせようとした、私はそっと彼等の手を触れて優しく握り締める。大丈夫だと微笑んで言葉を続けた。

「骨喰くん、鯰尾くん…私と一緒に思い出を作って行こう?私もこの本丸に来て一日しか記憶がないの、当たり前だよね?だから…沢山皆さんとの記憶を繋いで行きたいし仲良くなりたい。私の為に協力してくれないかな?」
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