第3章 新しい生活
「にゃにゃにゃ~!!(エース!起きてくださいっ!!)」
腕を叩いてみても起きる気配がありません。
私はエースの頭の上にのっかってほっぺたをなすりつけてみます。
…、起きません。
どうしましょう。
どうやってエースを起こそうかと悪戦苦闘しているとヒョイッとジョズさんに抱えられました。
お、大きいです。
ぶるぶる…
ここ数日、白ひげ海賊団として過ごし、隊長さんたちとは仲良くなったのですがまだなれません。
「安心しろアリス。エースが寝るのはいつものことだ」
で、でも、私はずっとエースと食べてましたけど、寝たことはありませんでしたよ?
私はエースとジョズさんを交互に見る。
「お前と食べるときは、エースは寝るのを我慢してたんだよい」
我慢…
それは、私と食べるときは無理をしていたということんなんでしょうか?
さっきまでピン!と張っていた私の尻尾はしょぼんとしてしまいました。
「気にすることはない。エースはすぐに起きるからアリスは心配せずに食べるといい」
そういうとジョズさんは大きな掌に私をのせて口の近く名で果物を持ってきてくださいました。
こ、これは。いわゆるあ~ん状態なんでしょうか?
恥ずかしいですが女は度胸です。
えいっ!!
パクッ、もぐもぐ。
あまぁ~い。
しゃくしゃくくとした触感があってかむたびに甘さが出てきますね。
「あ~いけねぇ。寝てた」
あ。エースが起きました。
良かった、ジョズさんが言っていた通り本当にすぐに起きました。
ジョズさんに最後のひと口をもらってエースのところに行きましょう。
「にゃ~ん(ジョズさん、最後のひと口をください)」
私が口を開けて待っていると…
「アリス」
あ、エースに呼ばれちゃいました。
ジョズさんにひと口いただいてからすぐにエースの所へ行きます。
「にゃー(なんですか?エース)」