第16章 告白成功率
「この島の広場で占いをしていた。」
「…はぁ」
思わず間抜けな返事をしてしまった。
海賊が、朝から占い?
「ちょうど天気を占おうとした時、雨が降って来たんだ。」
「…はい。」
今も、雨は止むことなく降っているし。
「近くに、このカフェを見つけた。」
「…ありがとう、ございます(?)」
若干?マークを付けて返事をする。
「傘を貸してくれないか」
なる程、それが言いたかったのか。
それにしても、ずいぶんと遠回りな伝え方だと思う。
「分かりました」
と笑顔で返事をしてから、傘を取りに行こうとすれば、まだつかまれたままの手に阻まれた。
この手をどうしようか、と考えていると、再びホーキンスが話し出した。
どうやら、まだ話しの途中だったらしい。
「…今日のラッキーパーソンは、赤いバンダナの女、だそうだ。」
「へ?」
言葉の内容に驚いて、また間抜けな声をだしてしまった。
「…と、いう訳で船まで一緒に来てくれないか。」
突然の申し出に、またしても驚いてしまう。
「4日前にこの島に着いた時から、このカフェが気になっていた。」
「ありがとう、ございます…」
「しかし生憎、この4日間は、運が悪かった…」
「…はい?」
「…たが、今日の恋愛運は…すこぶる良好だ。」
「えっと、」
「恋愛運、告白成功率99.8%」
だんだん話についていけなくなって来た。
とりあえず、こんがらがった頭を、どうにかしたい。