第3章 *私の甘さ*
「こっち来いよ」
隣にいるドフラミンゴが、自分の膝をぽんぽんとしながら、私を読んだ。
素直に…というか、ちょっとそれは恥ずかしい。
少し無言でいたら、いきなりドフラミンゴに抱えられて、あっという間に彼の膝の上に。
ちなみにドフラミンゴは、私に能力を使った事は、一度もない。
「フフフ、早く機嫌直せよ」
ゆっくり息を吐いて、素直になろうと努力してみる。
「…まぁ、寂しかった、というか。あ、甘えたかっ…たけど。ドフラが頑張ってたのを知ってるんだから、大丈夫よ。私はそれが分からない程馬鹿じゃないの」
~~~っ限界。
最初の「寂しかった」、と「甘えたかった」でだいぶ素直になったけど、そこが限界。
…で、最終的に可愛くないことを口走ってしまった。
「おいおい、随分と素直じゃねぇか」
口元の笑みを深めてこちらを見るドフラミンゴの胸に、顔をうずめる。
「フフッ。…おい、俺はもう寝るからな。部屋には近づくな」
そう言ったドフラミンゴにショックを受けた。
一週間連続でろくに睡眠をとってないなら、休むべきだけど、部屋に近づくな、なんて冷たすぎる。
…あぁ、やっぱり素直じゃなかったからか…。
彼のシャツをキュッと掴んだまま、顔をあげられない。