第1章 *青色恋愛注意報!*
「茉都莉!」
「な、何!?」
エース隊長の大きな声に驚いてしまった。
「とりあえず、そいつのどこが好きなのかを言えばいいだろ」
なるほど。
「年は…、わかんない」
「はぁ!?」
いきなりこれは、ねぇ。でも、私だって知りたいくらいなんだよね。
「見た目、は…」
言えない。特徴的な髪型とか言えない。
それこそ一発でバレる。
「ん~、おっさん?」
「はぁ!?」
「おっさん、かよぃ。」
エース隊長、ごめん!
「え、と、金髪。眠そうな目なんだけど、鋭い。強い。う~ん、恋愛上級者。」
「これまた…すごそうな奴だな」
「うん」
「あ、気配り上手。で、ポーカーフェイス。静か。すごく仲間思い。博識。モテる。」
「うおぉ、マジか…」 『その通りだけど、茉都莉すげぇな…』
「うん、無理だと思う」
「難しいねぃ。そいつの性格を疑うよい」
「?」
『マルコ、自分で言うか!?』
心の中で突っ込むエース。
マルコの言葉に、ちょっとムッとする。
…てか、本人だけど。
「とってもかっこいいよ。私にだって気を使ってくれる人で、鍛え上げられた体とか、すごいし、ゴツゴツしてるけど大きくて温かい手、私は好きだし。美脚。男だけどね。心があったかい人で、笑った顔はヤバい。志に惹かれるんだよね。ギュッてされてみたくなるような、胸板とか、腕とか…。私は大好きなんだよね」
「う…おぉ、ヤバいな…。茉都莉が乙女な事言ってる…」
「そりゃあ、茉都莉は女だからねぃ。」
気付けば本人の前ですごいこと言ってるし。
それに、また。
その言葉。
それがどれだけ嬉しいか。
「~~~~~~っ」
顔から火が出そうな勢いで恥ずかしい。
本人の前で!
いや、好きな人の名前はだしてないから、大丈夫なはず!