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【HQ】君に好きだと言えたなら

第7章 純粋無垢★(牛島若利×白布姉)


 一年半前、こうなることを誰が予想しただろうか。去年弟である賢二郎の試合を見に行った時、賢二郎というセッターがいながら青城の及川君を口説いていた。弟のもっとも尊敬する選手であり先輩であった牛島君を平手打ち。年が明け三月の末、上京してきた牛島君は、偶然にも私の住む部屋の隣に越してきた。それから色々あって、共に食事をする仲に。その仲は更に深まり、五歳の歳の差にも関わらず、同僚の東雲さんの後押しもあってめでたく牛島君との交際がスタートしてしまった。だからといってその後進展があった訳でもない。そりゃあ付き合ってるし、たまにキスくらいはする。けど、それ以上の進展は無し。相手は五歳も年下で未成年。男女交際が初めてという牛島君をリードしてあげなきゃという気持ちもあるけれど、今まで付き合った彼氏をリードした経験もなく、どうしたものかと思い悩んでいた。付き合う前は色々と考えたが、私も女だし、何より牛島君の事が好きだ。だから、もう一歩先の展開に進むべきではないのかと思っていたが、そこへどう持って行けばいいのか分からない。牛島君が奥手なのか。それとも私が女として魅力が足りないのか。はたまたその両方か。


「押し倒しちゃえば?」


 同僚からのその言葉に私は飲んでいたレモンティーを盛大に吹き出した。それに東雲さんはうわ!汚な!最悪!と声をあげた。レモンティーを吹き出し、東雲さんにそれを掛けてしまった事は申し訳ないとは思ったが、お…押し倒すとか、そんなはしたない…!年上の余裕とかそんなの一切ないじゃんそれ。いや、まあ元々余裕なんてないけどさ。


「白布さん、私には及ばないけど、まあまあ綺麗だし、愛しい彼女に押し倒されでもしたら流石に牛島君もムラッとするでしょ?男なんだし。」

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