第2章 routine work
カツカツカツ
とピンヒールが地をつく感触を楽しみながら
いつもの見慣れたライブラの扉をあける
いつもの風景に馴染みのない
細めの、少しくせっ毛の髪型をした少年が目に入り
ーーーーー新しい出会いを大切にしてね
愛嬌のあるアナウンサーの笑顔と共に、今日の占いが頭で再生される
『あら、あなたが新入り?』
占い通りの出来事に、いつもより早口で彼に話しかける
こっちを振り向き、びっくりした彼の手を取り握手をする
『はじめまして、ジョニー・ランディス
私は橘 志乃
これからよろしく!』
そして、今日のラッキーボーイは君だったのね!
と、新しい出会いに自然と口元が緩むのを感じた。