第48章 奈落へ
「いえ、お礼を言われるようなことでは……これは本当のことですから。
ルナ様は、シスイさんやイタチさん、サスケさん、再不斬さんに白さん……
……皆さんの幸せを、願っていらっしゃいますから。
まあ、何をもって幸せとなすのかは、よくわかりませんが……
……とにかく今は、ルナ様の真の目的を探り、必要とあらばお止めする。
そのための策を練り、情報収集を続けましょう。」
李蘭がそう言って、確かめるように三人を見回す。
「ああ。勿論だ。」
「……当然です。」
「ま……ここまで聞いちまったら、最後まで関わるしかねェだろ。」
シスイと白は真剣に、再不斬は照れ臭いのか李蘭から眼をそらしたまま、頷いた。
李蘭がそれに頷き返し、四人の心は今、一つになった。
その後四人は、なんやかんやと議論し、結局、木ノ葉への潜入捜査はやはり、
チャクラの気配をカモフラージュすることができる李蘭が担当し、
再不斬と白は抜け忍達の噂などから大蛇丸や暁の動向などを探り、
存在が極秘状態のシスイは、集会所に常駐し、集めた情報からルナの真意を推理する係になったのだった。
数日後、彼らは知ることになる。
ルナはわざわざ、うちは一族襲撃事件の犯人は自分だとサスケに言ってから里を抜けたことを。
それは公式には発表されず、木ノ葉の上層部でも意見が割れていることを。
だがそれだけでは当然、ルナの大蛇丸行きを十分に説明できているとは言えない。
謎は深まるばかりだった。