第46章 暇乞い

「……確かに、ルナ様が大蛇丸を殺さずに、言いなりになる理由なんて、それしか考えられませんね……

ルナ様が本気になれば、逃げても隠れても全く無駄ですし……

そもそも、殺すつもりなら中忍試験のときに既にやっているでしょうし……」

李蘭が腕を組んで考え込む。

「でもよぉ、ルナが大蛇丸を殺したがらない理由なんて、ぜんっぜん見当つかねーぜ……」

那由他がお手上げだというように呟く。

「まぁでも、ルナならありえる話だな。俺と白だって、最初はルナと敵対してたんだぜ？

まあ、あんときの俺達はただの雇われだったけどよォ……

面食らったぜ、いきなり隠れ家に来たと思ったら、俺達が死んだら悲しいとかぬかしやがって……

……つまり、"ただちょっと気に入ったから"……そーゆー理由だってありえなくはねぇってことだ。」

再不斬はルナに拾われたときのことを思い出してふうと小さく溜息を吐いた。

李蘭はというと、それについてのことを頭から振り払うように、首を横に振った。

「……皆さん、ルナ様が何故大蛇丸のところに行ってしまうのか、それは一旦置いておきましょう。

問題は、ルナ様が今後、どうするおつもりなのかということです。

ルナ様はサスケさんの代わりに大蛇丸のところに行ったということですが……

……しかし、ルナ様が大人しく大蛇丸に身体をあけ渡すとも考えにくい。

それに、大蛇丸がルナ様の本気を知っていれば、呼び寄せるなんて馬鹿なことはせず、一目散に逃げたでしょうから……」

李蘭が顎に手を当てながら喋る。