第42章 氷雪の地へ
ルナはカカシがいなくなると、寝台から起き上がって木遁を使い、自分のチャクラから小さな木片を作り出した。
そしてそれを刃物で削って、夕方見た六角水晶の形に整形していく。
ルナは後々のことを考えて、六角水晶のダミーを作っておくことにしたのだった。
「よし…………こんなんでいいかな。」
(晶遁・瑠璃!)
ルナはその出来に満足すると、それに晶遁チャクラを流して、青みを帯びた水晶に変えた。
「わー……………綺麗。なかなか良くできたな…………」
窓の前に移動して月光に晒すと、それは本物の六角水晶と見紛うような美しさに仕上がっていた。
ルナが、首から下げるためのチェーンの方はまあいいかと思っていると、六角水晶のすり替えが終わったのか、
カカシのチャクラが近づいて来ているのを感じた。
(あ、ヤバい。起きてるのがバレたら、面倒なことになる!)
ルナは大急ぎで木屑を片付け、作った水晶をポケットに仕舞って、寝台に横たわった。
その直後、カカシが部屋に入って来たが、ルナが起きていたことには気がつかなかったらしく、すぐに寝てしまった。
カカシが寝た後も、ルナは少しだけ、反省会をしていた。
(そういえば今日はまた、派手にやっちゃったなぁ………………絶対マークされたよ………
…………まあいいや、どうせ殺すんだし。
さて、明日はいよいよ、アレを使うときが来る………………よし!頑張ろう。)
ルナは心の中で自分に喝を入れると、明日に備えて寝た。