第42章 氷雪の地へ
ルナが病院を退院して数週間後。
ルナ達第七班は、カカシに任務の前に映画を観ることを命じられて、只今映画観賞の真っ最中だった。
スクリーンには、風雲姫こと、女優富士風雪絵の見事な演技が映って、観客はみな釘付けになっていた。
ルナはというと、映画を見てこれから起こることを思い出し、作戦を立てているところだった。
(さて………この任務が来たか………この任務、何気に死者多いからな…………
………三太夫さんとか、そこらへんの死者は、ゼロにしたいな…………あ、そうだ!
最近作ったアレとか、超使いどきじゃん!アレなら、何千本クナイが飛んで来たって、ぜーんぜん怖くないし!
ドトウと雪忍のチャクラの鎧は、私の螺旋風砲で確定一発だし、平気でしょ。
更に怪しまれるかもだけど…………ま、どうせもうあまり時間が無いし、派手にやっちゃおーっと。
まずは、映画館のそばで遭遇する予定の、小雪さんのチャクラ……どっちかっていうと生命エネルギー?
をマークして………長々と追い回すの面倒だし………ナルトには悪いけど、私が連れて行こう。
よし、今回も頑張るぞー!)
ルナは作戦をアバウトに決定し、ふふっと笑った。
そしてふと横を見ると、天井からぶら下がって映画に見入っていたナルトが、ギャーギャーと喚き出す直前だった。
(あ、ヤバい。巻き添え食らう前に逃げよ。)
ルナはこれから起こる事態を思い出して、そそくさとその場を後にした。
ルナが映画館の扉を閉めた直後、背後から観客達の喚く声が聞こえた。