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神隠れの少女【NARUTO】

第40章 回復


扉が開いたとき、そこにはヒルゼンと青白い顔をしたルナがいた。

「………やはりここにいたか、綱手。ナルト達も。」

「はっはは、待たせたな。」

ルナは頭に残る鈍痛を我慢して、ナルト達に笑いかけた。

「レイ!」

「レイ君!」

「……レイっ!」

ナルト、サクラ、サスケの三人は、ルナに駆け寄った。


「レイ、もう大丈夫なのか?」

ナルトが心配そうに、ルナに問いかける。

「ああ。もう大丈夫だ。心配かけたな。」

ルナはそう言って、疲れた顔で笑った。

「でも、レイ君………顔色悪いわよ?」

サクラが不安げに、ルナを見上げる。

「そうかぁ?大丈夫大丈夫、もう平気だよ。」

(頭痛い………なんだでだろう?)

ルナは頭痛を顔に出さないように気をつけて言った。

「…………」

(レイ……よかった……でも、なんて言えば………)

サスケは駆け寄ってはみたものの、ルナになんと声をかけていいかわからなくて、黙っていた。


ルナはナルトとサクラの間をスッとすり抜け、ベッドの上に乗っているカカシに歩み寄った。

「カカシ先生、お久しぶりです。

回復なさったようで、何よりです。」

目が覚めたら、一番にカカシに会いに行こうと思っていたルナは、そう言ってカカシに頭を下げた。

「レイ……お前こそ、回復して良かった。」

カカシはルナのいつも通りのテンションに安心したようで、そう言って目を弓形にした。


それからルナは、綱手の方を向いて、礼をした。

「綱手様とおっしゃるのですね。初めまして。俺を治してくださって、本当に感謝しています。

ありがとうございました。」

「いやいや、礼には及ばん。それより、名はなんと言うんだ?」

「はい。皇レイと申します。以後、お見知り置きを。」

「そうか………皇レイというのか………」

(先生の遠縁に、こんな子がいたなんて、知らなかったな………)

綱手はしみじみと呟いた。
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