第7章 入学宣言
そんな風に修行を続けて、遂に入学の日がやってきた。
「ルナ、ちょっとこっちへきて。」
ルナはミコトに呼ばれて、なんだろうと思いながらもついていった。
「はい!入学おめでとう!作ってみたんだけど、着てくれる?」
ミコトはうちはの家紋入りの白いベストとミニの水色のワンピースとスパッツのセットを差し出して言った。
「っはい!勿論です。ありがとうございます!すぐに着てきます!」
ルナが大慌てで着替えていると、
『ルナ様、ご入学おめでとうございます。私達もこれを機に姿を少し変えようかと思いまして。』
という声が脳内に響いて、髪飾りだった李蘭と那由他が、飾り付きの髪紐に変身し、ルナの少し伸びた髪を器用に結った。
「二人とも、ありがとう!」
と言って、ルナは急いでミコトの元へ戻った。
「着てきました!……似合いますか?」
「……キャーッ!」
くるっと回ったルナを見て、ミコトは悲鳴をあげ、目を手で覆った。
「えぇ……そんなに似合いませんでしたか……」
ルナがしょんぼりしていると、イタチが、
「いや、ルナ、逆だ。」
と教えてくれた。
「えぇ……どういうこと?」
「つまり、だ。似合いすぎなくらい似合ってるということだ。」
何故か、イタチの顔は僅かに赤い。
「まあ、それなら良かった。ミコトさん、本当にありがとうございます。」
「喜んでもらえてよかったわ!あぁもう!可愛いんだから!その髪型も素敵よ!」
「え、えへへ……」
照れているルナをよそに、イタチはこの可愛い妹を、級友に取られないか心配になった。
フガクまでにっこりと微笑みを浮かべていて、イタチは何故か悪寒がした。