第37章 暁の二人組、襲来
任務の日、ルナが自来也と一緒に旅に出てしまったナルトを除いた、
七班のメンバーとの集合場所の茶屋に早めに来ると、鬼鮫とイタチが座っていた。
ルナは大好きな兄に抱きつきたいのを我慢しつつ、七班の他のメンバーを待った。
今後の展開を知っているとバラしたくないため、イタチVSカカシの邪魔をする気は特に無かった。
(カカシ先生には悪いけど……変に手を出して、転生者だってバレたらマズイしね。
イタチ兄さんに、皇レイの正体をバラす気もまだ無いし。)
ルナがしばらく待っていると、カカシがやって来た。
「よー、レイ、早いな。サスケとサクラはまだか?」
「ええ。カカシ先生こそ、今日は珍しく、お早いですねぇ。」
ルナはイタチと鬼鮫には気がつかないフリを決め込み、カカシと立ち話をして、サスケとサクラを待った。
サスケが来ると、イタチと鬼鮫は音も無くいなくなり、通りかかりのアスマと紅がそれを追った。
それからしばらくして、サクラがやって来た。
サクラは、カカシが遅れていないことに関して、なんやかんやと言っていた。
「じゃあ、行くか。」
「はい、カカシ先生。」
「……ああ。」
「……そうね。」
カカシの言葉にルナとサスケとサクラは頷き、四人は任務に行った。
今日の任務は、木ノ葉崩しで壊された、里を覆う壁の修復のお手伝いだった。
任務が始まってすぐ、カカシは、
「レイ、サクラ、サスケ、悪いがちょっと行って来る。」
と言って、三人を放って、イタチのところに行ってしまった。
(カカシ先生、見殺しにしてごめんなさい。)
ルナはひっそりと心の中で、自分の罪を詫びた。