第33章 休息
「李蘭ー!那由他ー!シスイさーん!再不斬さーん!白さーん!」
ルナは神隠れに入ると、みんなの名前を呼んだ。
「ルナ!」
シスイがいの一番にやって来て、ルナに駆け寄った。
「シスイさんっ!」
ルナは皇レイの姿のままで、シスイにいつものように抱きついた。
「……おい、ルナ、その変化解かないか?……なんか変な感じがする…」
シスイが、これでは男同士が抱き合っているように見えることに苦笑いして言った。
「あ、すみません。」
ルナは術を解き、本来の姿に戻った。
背が縮み、瞳が青く閃き、銀色の長い髪が風に靡く。
皇レイの姿のときに着ていた服も一緒に縮んで、ルナの身体にぴったりフィットした。
「しっかし、ルナも大きくなったよなぁ。もう十三だもんな。
流石に、帰ってくるたびに俺と抱き合うのはまずいんじゃ………」
そう言ってルナから離れようとするシスイ。
「ええー!やだやだ!私シスイさんのこと、大好きだもん!」
ルナは邪気の無い顔でそう言い切り、離さないとばかりにシスイの逞しい腰に抱きついた。
それを無下に引き剥がすことはできず、シスイは顔を赤くして、頭を掻いた。
(ルナの好きは家族の好きだからなぁ………)
それを、偶然通りかかった再不斬と白が目撃していた。
「……ルナちゃん…相変わらずですね……」
「……ああ……ルナにその自覚がないのが一番怖ェところだぜ……」
二人はルナのシスイに関しての無自覚ぶりに少し呆れた。
「あ、そこにいるのは再不斬さんと白さん!」
ルナはすぐ近くに二人のチャクラを感知して叫んだ。
「バレたか……流石ルナだな…………」
「ルナちゃん……お久しぶりです。」
二人は観念して、姿を現した。