第32章 予選
カカシから逃げてきたルナは、少し焦っていた。
(まずいな……バレるのも時間の問題か…………でも、もう少しだけ、サスケと一緒にいたいんだよなぁ……)
「あーあぁ、面倒くさい…………」
ルナは家に帰ると、風呂に入って、ベッドにダイブした。
(まあこれからは……大蛇丸が来るまで……あんまり暴れないように気をつけて………
………あー!もういいや。適当で。)
中忍試験で疲れたルナは、そのまま眠りについた。
その夜、ルナは不思議な夢を見た。
ルナの前には、フガクとミコトが立っていた。
「フガクさん、ミコトさん………」
「ルナ……サスケを守ってくれて、ありがとう。」
そう言ってミコトはにっこり笑った。
「いえっ、私なんて……フガクさんとミコトさんを………」
ルナは俯いて呟いた。
「ルナ、あれはお前のせいじゃない。自分を責めるな。私達こそ、済まなかった。」
「ルナこそ、頑張り過ぎないで。ルナだって、私の大切な娘なんだから。」
そう言って、フガクとミコトは、ルナを抱き締めた。
「フガクさん、ミコトさん………」
ルナは二人の腕の中ですすり泣いた。
朝目覚めた時、ルナの頰に、一筋の涙が伝っていた。
それから、ルナは呪印が見えないよう丸首の服に着替えて、影分身を回収しシスイ達に会いに行くべく、神隠れに飛んだ。