第6章 修行
次の日もイタチと一緒に森にやって来た。
ルナは今日こそは、と思って頑張り、登れるようにはなった。
まだ足の裏でぶら下がる訳にはいかないが……
ルナの横の木の上の方では、イタチが足の裏で木にぶら下がって、ルナを見て微笑んでいた。
(ルナは本当に、飲み込みが早いな。)
イタチが僕も頑張らないとな、と思っていると、いつの間にかルナは同じ高さまで登っていて、
「イタチ兄さん!できたよ!」
と言って笑っていた。
「じゃあそろそろ、チャクラの性質を調べてみようか。」
イタチが差し出した紙にルナがチャクラを流すと、紙にクシャッと皺が入り、次にピッと切れ目が入り、次に紙が半分燃え、
「ルナのチャクラは雷と風と火か……」
もう半分が濡れ、そして崩れた。
「…………………」
「…………………」
イタチはびっくりして暫く何も言えなかった。
(ルナはどうして全ての性質変化を持ってるんだ……?)
ルナ本人もかなり驚いていた。
(まさか私が五大性質変化を全部使えるとは………)
(ふふ、ルナ様は、神の血族の末裔。
……これぐらい、当然です。)
李蘭は一人得意になっていた。
ルナはイタチにもう少しで帰るから、先に帰っててと言って、李蘭と那由他を呼び出した。
「李蘭、那由他、もう十分じゃない?」
『そうですね。流石ルナ様です。では、何からお教えしましょうか。』
「影分身の術!」
『そうですか。それならまず、人間に変化しなくてはいけませんね。』
李蘭と那由他が光に包まれたと思ったら、そこには薄紫の髪に深緑の瞳の女性と、銀髪にアイスブルーの瞳の男性がいた。
「二人ともすごく綺麗だね。」
「ふふ、ルナ様はとても可愛らしいですよ。」
「そうかな……ところで、二人に性別ってあるの?」
「いえ、特には……」
「なんとな〜くだ。」
「ふうん……私的には、両方女の人の方が良いんだけど……」
「わーったよ…」
「や、でもやっぱり良いや。そんな喋り方する女の人いないし……」
「悪かったな……」
「さあさ、始めましょう。」
「はーい。」