第32章 予選
七班一行が第二の試験の合格者達が集まっている広場に行くと、第二の試験通過者、合計二十二名がいた。
我愛羅以外の受験者達は、全身埃だらけで、ボロボロだった。
擦り傷一つ無いという点ではルナと我愛羅は同類だった。
第二の試験を過去最短でクリアした我愛羅は兎も角、ルナもそうであることに、上忍達は疑問を持った。
(………ついさっき来たあいつ……服は汚いが、怪我は全くしていない…妙だな……)
ガイはカカシの班が残っているのを見て、カカシに対抗心を燃やした。
「なかなかやるじゃないか、お前のチーム…運が良かったかな?だが、俺の班がいる限り……これ以上は無理だな。」
自信満々でそう言うガイに、カカシはいつも通りの眠そうな表情で答える。
「ん?これ以上は無理?それはどうかなぁ。」
「ほう、大した自信だな!」
「んー、まあな………」
(レイを倒せる下忍なんて、存在するのか………?)
カカシは曖昧に頷いた。
ルナは音隠れの忍に化けている大蛇丸に微かに笑いかけた。
それを見て大蛇丸もにやりと笑った。
(流石、ルナちゃん……もうワタシのことに気づいているみたいね………)
二人の密かなやりとりには、誰も気がつかなかった。