第6章 修行
それからうちはの人達は本当に良くしてくれて、ルナは寂しさを徐々に感じなくなっていった。
だが、自分の生きる目的について忘れた訳ではなかった。
うちはに来て数週間後、手裏剣を投げているイタチを見つけたルナは、
「イタチ兄さん、私にもそれ、教えて!」
と頼み込んだ。
「ルナには早くないか?」
「へーきへーき。私、もう走れるし。」
「………わかった。」
ルナとイタチは的があるところに移動した。
イタチは丁寧に教えてくれて、数時間後には、十中八九的には当たるようになっていた。
「…………ルナは上達が早いな。」
「ねえねえ、次は何か術教えてよ。」
「分身の術でよかったら、教えてあげるよ。」
「教えて教えて!」
印の組み方を教えてもらって、やってみた。
「分身の術!」
するとルナの横に粘土の塊みたいなものが出現した。
「うーん………うまくいかないな………」
「初めてで何か出て来ただけまだ良いできだ。もう一回やってみろ。」
「分身の術!」
そうしたら今度は、イタチがでてきた。
「………あれぇ?」
「それは僕だぞ………どうやったらそうなるんだ…………」
「分身の術!」
三回目でやっと、ルナが出て来た。
「ふー、やったぁ。」
「やっぱりルナは筋が良いな。」
「へへー。」
……………そんな感じで、自然とイタチがルナの師匠になっていった。