第29章 中忍試験開幕
波の国から帰って数週間後、ルナが買い物から帰っていると、道の真ん中に七班の気配が集結していた。
(ははーん、砂隠れだな。)
我愛羅やテマリに会っておきたいと思ったルナはナルトの後ろから我愛羅達を見た。
「あ、レイ!」
ルナに気がついたナルトが振り向いて言った。
サスケとサクラもルナの登場に驚いた。
「またガキが増えやがったじゃん。」
カンクロウが嫌そうな顔をして言った。
そして、
「お前もついでに遊んでやるよ。」
と言って背中の傀儡を下ろしながらルナに喧嘩を売った。
ルナはそれを見て、
「はっはは、お前、傀儡使いの癖に、自分の作品で戦わねえのか?」
と鼻で笑った。
「なっ…?」
カンクロウは、自分の傀儡が自作でないとバレていたことに驚き、言葉を失った。
そこへ、我愛羅がやって来た。
「やめろ、カンクロウ。」
「がっ、我愛羅…」
突如現れた我愛羅にルナ以外の全員が驚いた。
「やめろと言ってるんだ。里の面汚しめ。」
我愛羅に睨まれてカンクロウは黙り込んだ。
だが、目はルナの方を睨んでいた。
そのまま去って行こうとする砂の忍達に、サクラが声をかけた。
それをルナが止めた。
「サクラ、今度、木ノ葉で中忍試験があるから、各里から下忍が来てるんだよ。」
ルナの説明にサクラは納得したようで、砂の忍達を解放した。
ルナは我愛羅達のチャクラを認識するという目的を達成したので、
ナルト達にさよならと言って足早にその場を去った。
その頭の中は、
(テマリさん可愛い!テマリさん可愛い!)
で一杯だった。