• テキストサイズ

神隠れの少女【NARUTO】

第27章 新顔披露


それから約一週間。

ようやく完成した橋の上に、カカシ班一行とタズナ一家は立っていた。

「超寂しくなるのう。」

カカシ班を見送りに来たタズナが言った。

ルナは、班員達から少し離れて、海に向かって手を合わせた。

ルナと再不斬が殺したガトー軍団は、ルナが火遁で火葬にした後、遺灰を海に蒔いていた。

遺灰を蒔いているとき、ルナは、

(これで海の酸性化防止に少しは貢献出来るかな……)

などと考えていたが、今は死人のことを考えていた。


(確かに、非戦闘員のガトーを殺したのは、私のポリシーに反するけれど……ま、直接手を下したのは再不斬さんだし……

ガトーは今まで自分の手を汚さずに大勢の命を奪って来たんだから…まあ、気に病むことじゃ無いよね………)

ルナはそう思いながらも、ガトーに救いの道を与えなかったことを、悔いていることに気がついた。

「あーあぁ、なんだかなぁ……」

ルナは泣きながら再会を誓っているナルトとイナリを見ながら溜息を吐いた。

それをカカシが聞いていたようだ。


「どうしたの、レイ?溜息なんか吐いて。」

ルナはこれくらい言っても問題無いだろうと思って、言った。

「いやぁ…ガトーを救う道は、なかったのかな、って……………」


カカシはそれを聞いて、

(レイ……なんだ、優しい子じゃない…………いざと言うときは冷徹な判断ができて、残酷な行動も厭わないけど………

………………後になって悔やみ続ける、か……こりゃストレスも溜まるわな…………)

と思って、いきなりルナを抱きしめた。

「ふぁっ⁉︎」

ルナは驚いて変な声を出してしまった。

「んー?なーんでもなーいよ?」

カカシはそう言いながらも、しばらくルナを離さなかった。

(俺がレイをストレスから少しでも解放出来たら良いんだけどなぁ…………)





やがて、タズナ達と、『ナルト大橋』に見送られて、カカシ班は波の国を後にした。
/ 826ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp