第26章 再戦
その次の日。
今日再不斬達が来ることを知っているルナは、早朝から建設中の橋の前でスタンバイしていた。
(労働者の中から死者は出したくないからな……もー、二人とも早く来ないかな……暇………)
しばらくすると、橋の下に再不斬と白がやって来た。
二人は、橋の上に立っているルナを発見して、襲撃経路とタイミングがバレていたことに驚いた。
「やっと来たね、再不斬さん、白さん。」
ルナは再不斬と白の方を見てニヤッと笑った。
「へっ、レイしかいねえのかよ。」
再不斬は首斬り包丁をブンと振りながら言った。
「いや、カカシ先生達は、じきに来るよ。それまで、俺が相手をする。
影分身の術!」
ルナは影分身を一体出した。
再不斬と白は、ルナが影分身を出したことに驚き、警戒を強めた。
(レイも影分身が使えたのか……しかも、一分そこらじゃ消えそうもねぇ………)
(レイ君……強敵のようですね……)
「さあ、始めましょう?」
二人のルナが妖しく笑うと、再不斬と白はルナに飛びかかって行った。
しばらくして、再不斬と白は、ルナがこの間の戦いでいかに手を抜いていたかを、思い知ることになった。
ルナは再不斬と白の攻撃を、舞を舞うかのように華麗にかわし、二人を翻弄した。
(……カスリもしない……だと……)
(レイ君……速い!)
白が投げる千本や、再不斬が振る首斬り包丁を、ルナはかすり傷一つ無く避け切った。
「レイ、お前、相手するとか言って、避けてるだけじゃねえか。攻撃してみろや。」
ラチがあかないと思ったのか、再不斬がそう言い放った。
「ははは、その必要はありません。だって、ほら。」
ルナは影分身を消して振り返った。
「レイ!一人で戦うなと言ったろう!」
「レイ!何してる!」
「レイ君!無事⁉︎」
ちょうど、カカシ、サスケ、サクラがやって来た。
「はっはは、すみません。」
ルナがそう言ってカカシの後ろに引っ込むと、再不斬がカカシに話し始めた。