第4章 依り代の真実
夜、微かな話し声で、起きてしまった。
お父さんとお母さんが、何やら話しているので、聞き耳を立ててみた。
「今日、李蘭と那由他に聞いてきた。」
「…なんて言ってたの?」
「新しい"依り代"は……やっぱりルナだって…………」
「そんな………」
「君も見ただろう、ルナの神通眼………あの輝きを…………
金色の神通眼は………"依り代"だけのものだって………」
「目を………どうにかしたら…………」
「そんな恐ろしいことはできない!それに、"依り代"は凄まじい回復力を持っているという…………
目をどうにかしても、すぐに治してしまうだろう。」
「じゃあルナは、後数日で永遠に、"装置"に閉じ込められて……………」
「そうなるな……………」
「あなた、里を抜けましょう!ルナをそんな目にあわせる訳にはいかない。」
「しかし、"依り代"がいなくなると、この里は滅びる。
本来は君を止めなくてはならないんだが…………」
「力尽くでも。」
「そう言うと思ってたよ。わかった。
元は神皇一族の先祖が蒔いた種なんだが…………
……………全てを犠牲にしても、ルナに自由な人生を歩ませよう。」