• テキストサイズ

神隠れの少女【NARUTO】

第16章 うちはシスイ


その日の夜、任務中。


チッ……チッ……チッ……チッ……


ルナの千鳥が、抜け忍の胸を貫いた。

「それは雷切⁉︎貴様、木ノ葉のコピー忍者…………」

「……に見えますか?」

ルナは仮面の下でクスクスと笑って、腕を引っ込めた。

抜け忍がドサッと倒れた。


「は〜あぁ、殺しても殺しても湧いてきて……ハエみたい。」

ルナは殺した抜け忍をゴミを見るような目で見て、呟いた。

それは、運良くイタチには聞かれていなかった。


カカシはルナが突如雷切を使ったことに驚いていた。

(これが神隠れの末裔の実力……しかし、あの性格は…………?)

イタチがいるときには決して出さない、ルナの闇を垣間見た気がした。


敵を殲滅し、任務終了になった。

みんなが仮面を外して休憩していた。


「隊長の写輪眼は友から託されたと言っていましたね。」

「ああ、その想いと共にな。

……うちはシスイの件は俺も知っている。その何かか?」

カカシはイタチを横目で見て訊いた。

「いえ、大丈夫です。」

イタチの脳裏に、シスイの言葉が蘇る。


——————イタチ、この里を、うちはの名を、守ってくれ。


(シスイ、状況は悪くなった。俺は両方は守れそうもない………)

イタチは目を固くつむり、亡き(とイタチは思っている)友に向かって、心の中で呟いた。


ルナはイタチの苦しそうな顔を見て、シスイのことを教えたくなったが、なんとか抑えた。

(イタチ兄さん、ごめんね。

もうっ!シスイさんが無茶振りするから、イタチ兄さん病んじゃってるじゃん!)

今度神隠れに顔を出したら、シスイさんにお仕置きしよう、とルナは思った。
/ 826ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp