第3章 神隠れの里
それからしばらくして、私はキラちゃんとお母さんと一緒に、家にいた。
私の目はいつの間にか元の色に戻っていたので、お父さんとお母さんから詳しいことは訊けなかった。
塀に囲まれた家の敷地から出れず、私は暇だったので、庭で走る練習をしていた。
キラちゃんはまだ立てないようだ。
なんというか、私の身体はキラちゃんよりもかなり成長が早いようだ。
双子なのに、既に体格にかなり差があった。
今の私は三歳だと言っても誰も疑わないだろう。
と、考えていた時、私は盛大に転び、擦り傷を作ってしまった。
「いたたぁ……」
と言っていると、転んだ音が聞こえたのか、お母さんがやってきて、
「ルナ!大丈夫?」
と心配してくれたが、擦り傷を見ると、もうなくなっていた。
あれぇ?と思いながらも、
「らいじょーぶ。」
と言っておいた。
……舌ったらずなのはわざとではない。