第3章 神隠れの里
一歳の誕生日の朝、ふと目をあけると、横ではキラちゃんが寝ていた。
が、お母さんがいなかった。
「おかあしゃ〜ん?」
と呼ぶと、お母さんがやって来て、そして、私を見て固まった。
私、どうかしたかな、と思っていると、お母さんが、
「あなたーーっ!」
と叫んだのでびっくりしてしまった。
お父さんがどうしたどうした、と言いながらやって来て、私を見て、やはり固まった。
よくわからないでいる私に、お父さんが鏡を持ってきて、私の顔を見せてくれた。
そこには金色に輝く私の瞳が映っていて、私は息をのんだ。
「まさかルナが、"依り代"だったとは……」
お母さんは呆然としていた。
私はわけがわからなかった。
私の横では、キラちゃんがまだ寝ていた。