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神隠れの少女【NARUTO】

第11章 "根"接触


「ただいま〜」

ルナが玄関の戸を開けると、サスケが走ってきた。

「あ、姉さん!やっと帰ってきた!兄さんが待ってるよ?」

「ルナ…おかえり……」

死角からイタチの暗〜い声が聞こえて、ルナは少しびびった。


「え、イタチ兄さんどうしたの?」

「姉さんとシスイさんが兄さんをおいて出て行ったって言ったら、なんかずっとあんな調子なんだ。」

サスケが耳打ちして教えてくれた。


「えーっと、イタチ兄さん、ただいま。」

「ルナは捻挫した俺を放ったらかしてシスイと逢引……」

イタチはルナの前に姿を現すと、地の底から聞こえてきそうな声で呟いた。

「なんだと?」

それを聞きつけたフガクが顔を出した。


「あ、フガクさん、ただいま戻りました。」

「うむ、そのようだな。お帰り。それよりも…今の話は本当かっ⁉︎」

「え?」

「ルナがシスイと逢引…逢引………」

「ルナ…大きくなったなあ…うっうっうっ……」

イタチとフガクは、柄にもなく大袈裟に悲しんだ。


勝手に勘違いしている二人を前にして、ルナは慌てた。

「いやいやいや、逢引じゃないですよ!事実無根です!」

「へっ?じゃあ、何なんだ?」

「うーん、ちょっと大事な話があって……」

内容を言いたくなくて、ルナは言い淀んだ。

それを聞いて、フガクとイタチは更に落ち込んでしまった。

「だ、大事な話……」

「俺には聞かせられない、大事な話……」

「あーもう!なんて言えば良いの?」

ルナは頭を抱えた。

「姉さん、なんか適当なこと言いなよ!」

サスケがルナの耳元で、小声で言った。


「じゃあ…イタチ兄さん、フガクさん?」

「うぅ…なんだ?」

「なんだい、ルナ?」

「私の一番大切なものは、貴方がたです。どうか落ち込まないで下さい。貴方がたが落ち込むと、私も悲しいです。」

ルナは目をうるうるさせてそう言ってみた。

それを聞いたイタチとフガクは、いきなりニコニコしだした。

「ルナの一番大事なもの、俺………」

「ルナの一番大事なもの、私………」

二人ともなんだかふわふわしているが、まあとにかく元気になってくれて良かった。
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