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夜の暗闇

第4章 dream









あたしは、とにかく走って忠義の家に帰った





荷物をまとめて忠義の家を出ることにした







泣きながら、バッグに荷物を詰め込んだ






とにかく、自分の物を無我夢中で入れた







バッグのファスナーを閉めて家を出ようとしたら




ガチャ―




忠義が帰って来た





忠義「ただいまー。ん?ー?」


『・・・』


忠義「どうしたん?・・・」


『ごめん・・・やっぱ、一緒に住めん・・・』


忠義「で、出て行くん?」


『うん・・・』




とにかくその場から逃げたくて、急いでコートを羽織った





ポケットから検査薬の箱が落ちた




忠義「何これ?」


『・・・』


忠義「話してくれんとわからんやん」


『言いたくない・・・』


忠義「どうすんの?」


『わからん・・・』


忠義「俺は?俺のことは、どうでもいいってこと?」


『そうじゃないけど・・・』


忠義「逃げるってことは、俺の子じゃないってことやんな?」


『・・・』


忠義「わかった。」






それ以上、忠義は何も言わんかった




あたしは、家に帰った





ベッドに潜り込んで泣いた









どうしたらええんかなんか、あたしにもわからん






ただ泣きながら悪阻で吐いてた








見るに見かねたお母さんが、数日たって聞いて来た



母「。妊娠してるんちゃうん?」


『・・・』


母「忠義くんの子ちゃうんやんな?」


『・・・』





母って偉大だ




何も言わんのに、全部わかってる






とにかく、病院に行くように言われて行った





妊娠検査薬で陽性が出たけど、まだ信じたくなかった





幸せそうにお腹をさする人の中


下を向きながら診察室に入った




医師が、エコーで見て


「おめでとうございます。ほら、心臓の音聞こえるやろ?見てもわかるし。これな?」



そう言って、モニターを見せてくれた





あたしは、この時


初めてお腹に赤ちゃんがいてるんやと実感した




帰り道、お腹を守るように帰った





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