第2章 あの日から…
〜沖田Sibe〜
鬼兵隊の奴ら以外であいつがいじめられているのを知っているのは多分俺だけ。他の奴らはあいつの事を否定し続けている。俺は去年見ちまった。
2年z組になって、さくらとおんなじクラスになった。その一ヶ月後に佐藤が転校してきた。俺も最初あいつは悪いやつだと思ってた。でもそれはすぐ嘘となった。あいつが屋上でひっそり泣いていること、高杉の奴らに話を聞くと、いじめられているのはあいつだとわかった。
銀八に相談しているところも見た。銀八は佐藤の味方らしい。
教師のくせしてあの態度。あいつがかわいそうじゃねぇか。
それでも俺は手を出せない。
沖田「俺ぁどんな貧弱な男なんでぃ。クラスメイトの女一人助けられないなんて、俺も周りに合わせるめんどくさい女みたいでさぁ」
俺は一人屋上でつぶやく。
アイツを助けたい。でも手を出せない。助けの手を差し伸べられない。俺は弱い男。そう思ったのだ。