第2章 有終の美を貴女に 2
文芸部の活動日は、火曜、木曜の2日のみだ。
雅が告白してきたのが活動の無い月曜日。
そして今日が――お試しを始めて2日目、である。
「ねーえ、私の話聞いてる?」
横から聞こえてくる少し高い声を無視し、借りてきた本を読み耽る。
顔は見えないが、きっと頬を膨らませてむくれているのだろう。
彼女――雅は、この学校で最大の権力を持っている。
眉目秀麗、才色兼備、品行方正。
おまけに運動もできるらしい。
学校に通う者なら知らない者はいない...らしい。
まあ、私は知らなかったのだが...それは置いておこう。
彼女はとてもみんなに愛されていて、
それでいて学校に愛されていて、
そして何より
――歪んだ愛を持っていた。
「あら、偶然ね。」
そう言って行く先々に現れては笑顔を向ける。
最初は偶然だと、本当に偶然だと思っていた。
彼女の一言を聞くまでは。