第2章 有終の美を貴女に 2
放課後、文芸部にて
「...だからぁ、何で私に相談しない訳?」
カリカリ、という文字を書く音に紛れてそんな声が聞こえる
「...貴方にいう必要、無いでしょ。」
「あるわよ、だって彼女だもの。」
「...私はいいって、言ってないから。」
フイ、とそっぽを向くと、少女...雅は頬を膨らませた。
「でも、今は彼女でしょ? 」
「そうだけど...1週間だけだから。」
――数日前
「ねえ、そこの貴女」
「...何ですか」
相も変わらず死のうとしていた所で突然話しかけられた、と彼女は項垂れた
「私と付き合わない?」
「...何処にですか」
黒髪で目の死んだ彼女と違って、明るい栗色の髪をした眉目秀麗な彼女に、少し目を細める
「ふふ、貴女って冗談が好きなのね。」
「...用がないなら、何処かに行ってください。」
「だから、付き合って欲しいのよ。」
「だから何処に...」
はあ、と大きなため息をつき、仕方なくその場を立ち去ろうか、と考えたその時、
「貴女が好きなのよ、だから付き合って。」
「...はあ?」
好き?私のことが?見間違いとかではなく?そんな思いが駆け巡る中、最終疑問が浮かんだ。
『そもそも何故同性なんだろう』
どれだけ時間を使おうとも、その考えに答えが出ることは無かった。
――そうして今、雅の提案により"お試し期間"として1週間、半ば無理矢理に恋人としての関係を結んでいる。