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【黒バス/HQ】アイシテルの続き

第19章 黄瀬涼太 【R18】



非の打ち所のない美しい顔と、モデルとして必要不可欠なスラリとした長身。

清涼飲料水のようなさわやかさと、カメラマンをも一瞬で魅了する妖艶さを併せもつ存在は、業界広しと言えどもそう多くない。

そして、年を追うごとに深みを増す表現力を求める声は、被写体としてだけには留まらなかった。

『黄瀬涼太を起用したい』というオファーは、バスケでの活躍が取りあげられたことも相まって、途切れる様子をみせることなく。

さらに露出のほとんどない今、高まる『黄瀬涼太』の稀少性は、だが生活のほとんどをバスケに捧げている彼にとって、それほど重要な問題ではなかった。





【黄瀬涼太 待望のセカンド写真集発売決定!】

そんな中発表されたニュースは、予想以上の反響を呼び、事務所は対応に四苦八苦。

ハタチの誕生日に発売日をぶつけるというサプライズだけでは満足しない市場という波は、書店でのサイン会からはじまり、ファンとの握手会、最後には関係者を集めた打ち上げと称するパーティーが企画されることでようやく終息を迎えた。

『誕生日に写真集発売のイベント!?サイン会はともかく、握手会とかムリ!ムリっスよ!』

子供のように駄々をこねていた本人が、最終的に条件をのんだことにはもちろん理由があった。

モデルの仕事を減らしたい、と身勝手と言えなくもない申し出をした時も、人気を損なう可能性の高い同棲の話を切り出した時も、難色を示しながらも認めてくれた事務所の社長へのせめてもの恩返し──と納得するには詰めこみ過ぎ感は否めなかったが。




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