第26章 少女の過去〜木吉との出会い〜
木吉「風邪引くぞ?」
『ん…』
もう夢の中に入っている凛は、微かに返事をするだけだった
木吉「しょうがない」
木吉は上に羽織っていたカーディガンを凛に掛ける
病室へ運ぼうにも部屋が分からず、どうしようと悩む
「何してるんですか?」
後ろから声を掛けられ、木吉は驚いた
木吉「え……!あっ、この子がここで寝てるので……」
看護師にざっくりと説明すると頷いた
「もう……凛ちゃんはまた?起きて」
また、ということは常習なのだろうかと、木吉は苦笑する
『んん……やぁ……』
寝惚けながらも、嫌だと主張する
そのままコロンっと寝転り、猫のように丸くなった