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バスケと儚き少女

第4章 部活見学


『え……あ…うん』

コクンと頷くと大我は行ってしまった

黒子「雨月さん」

コートに入った大我を見送っていると、聞こえて来た黒子君の声にビクリと身体が震えた

『くろ…こ……くん』

息が詰まり途切れ途切れしか話せない
そんな私の姿に黒子君は寂しそうな顔をした
どうして…そんな顔をするの…?

黒子「あの……」

大我「黒子ー!!練習すんぞ!!早く来い」

何か言い掛けた黒子君を遮る様に大我が呼んだ
呼ばれて一瞬私の方を見た黒子君は何も言わずにコートに入って行った

『だっ…大丈夫…』

何もされてない…
何も言われてない
大丈夫…大丈夫

息を吐き出してゆっくりと顔をあげて大我を見る

そんな私に気づいた大我はニッと手を振ってくれて、私も笑顔で振り返した

けど、引っ掛かるのは黒子君のあの寂しそうな顔
何であんな顔をするのか、何でそんな顔を私に向けるのか、けれどきっとそれは…

『私が自意識過剰なだけだよね…』

小さく呟いた言葉は誰にも聞こえずに体育館の喧騒に消えていった
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