第10章 日常
『此処はどこ?』
真っ暗な空間
何もない
前後左右分からない
『大我?テツヤ君?』
二人の名前を呼んでも反響するだけで、返ってこない
逃げなきゃ……!!
何から?
走らなきゃ……!!
どうして?
分からないけど、心臓が早く早くと私を急かす
怖い…怖い…!!
進んでるのか、分からない暗闇を闇雲に走る
『助けて…!!』
誰でもいいから、助けて…!!
振り向いてもいない
闇雲に走ってると一筋の光
安心した…
良かった……
私は光に向かって走る
光の所に人影
大我……!!
でもそれは大我ではなかった