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【企画SS】秋桜~君の知らない気持ち~

第3章 White note





真っ白いノートが一つありました。
手元には数えきれないほどの色鉛筆がありました。

『好きな色を使って好きなように空白を埋めてください』

誰がそう言ったか、今じゃもう思い出せない。
ぐるりとまわりを見渡した。
みんなみんな、自分の好きな色を手に取って、一心不乱に空白を埋めている。
私も空白を埋めようと色鉛筆に手を伸ばした。

手は、縮こまってしまった。
私の好きな色がわからない。
わからなくて何もできなくて、私のノートは真っ白いまま。
17年間ずっと真っ白いまま。

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